我が家から直線距離で2km程の河原の近所で先日発見した「カワセミ」を撮影しようと思い、昨日望遠レンズを持って撮影に出掛けました。
場所は特定できていたので500mmの望遠レンズと三脚をもって撮影場所へ向かいました。
丁度川の土手の外側に、昔はそこが川だった名残を残す沼があります。
大きさは25mプール2個くらいでしょうか、周りには葦が茂っていて、自然のままの佇まいです。
「カワセミ」は縄張りというか個体の活動するテリトリーを持っていて、一日数回同じコースを周回する習性があるので、前回「カワセミ」と思いがけず出会った場所で待っていれば必ず現れる確信がありました。
沼の脇の土手の上で三脚にカメラをセットして待機していると、近所にいるらしき老人が声を掛けてきました。
ちょっと不思議なのですが、その沼のほとりにホッタテ小屋があって、時折人の話し声がしているのは以前から気になっていました。
その老人はそこの持ち主?らしいのです。
近所に住んでいるらしいのですが、何年も前から勝手にその場所に小屋を建て、沼に足場を作ったり、沼の周りを耕して小さな畑を作ったりしているようです。
いわゆる不法占拠と言うやつでしょうか?
その老人が言うには、以前からその沼に近所の川で採ってきた鯉や鮒を放流して沼の中で飼っている?らしいのです。そして沼には沢山のザリガニがいて魚を食べてしまうらしく、沼の脇に四方八方網で囲った生け簀を作って、その中に魚を入れているそうです。
そして2年程前にその生け簀の魚を狙って飛び込んできた「カワセミ」が出られなくなって死んでいたことがあったそうで、可哀想なことをしたと語っていました。
そして今は1羽だけ残った「カワセミ」がこの沼によく現れると教えてくれました。
老人が自転車に乗って去って行った後、しばらくすると、来ました。

雄の「カワセミ」です。
「カワセミ」の雌雄の判別は嘴の色の違いですぐ解ります。
雄の嘴は茶褐色で、メスは上が茶褐色下がオレンジ色です。

丁度沼の対岸の一番奥まった所にいたため距離は2〜30m位離れていて、尚かつブッシュの中のため暗くて非常に撮影しづらい位置でしたが、なんとかカメラに収めることができました。
おそらく前回来た時に偶然発見した時の「カワセミ」でしょう。
先ほどであった老人の言葉通りであれば、この「カワセミ」君はこの場所で1羽のみで寂しく暮らしていることになります。
ちょっと悲しく、残念な気持ちを抱きつつ、更に待っていると再び「カワセミ」が現れました。

肉眼では解らなかったのですが、ファインダー越しに見た「カワセミ」は明らかに下の嘴がオレンジ色で、先ほどと違うメスの「カワセミ」でした。
止まり木の上でえさを探して水面を見た後、更に反対側の柵の上へ移動ました。

私からかなり距離があるため、安心したのでしょうか、柵の上でじっとしていました。

そして数十秒後、私の位置からは見えない葦の中へダイビングして見事に魚をくわえて、元の場所へ戻りました。


我が家から2km程しか離れていないこの場所で、「カワセミ」の番がいることにちょっと嬉しくなりました。
その後、そろそろ帰ろうと車に引き返して駐車していた公園の脇にある沼で再び出会いました。
今度は結構至近距離で、10m程の距離です。

最初に撮影した雄の「カワセミ」です。
この後ゴールデンウィーク頃には雄の求愛活動が盛んになる時期に入りますので、また楽しみがひとつ増えました。